老舗八百屋推薦!金沢の加賀野菜「金時草」のてんぷら、酢の物は絶品です!
表は紫、裏は緑色の変わった特徴をもつ葉物野菜、金時草。
金沢の伝統野菜である加賀野菜15品目の一つです。今回は、そんな金時草の味わいや歴史などその魅力をあますとこなくお伝えします。
金時草の成り立ち
出荷時期 : 一年中
熊本で栽培されていた水前寺菜が、江戸時代に石川県で栽培され始め、昭和初年頃に商品
としての栽培が広がり始めました。以来70年間、全国で多く栽培されているのは金沢だけ
です。
金時草の魅力
食べやすい独特の風味
金時草とは、表が紫色、裏は緑色した変わった特徴を持った葉物野菜で、加賀野菜15品目の一つに数えられています。
クセがなくて食べやすく、香味野菜的な風味と、せりや春菊に近い独特な味わい。湯がくとぬめりが出ます。葉は湯がけばあっさり食べやすく、火を通せば香ばしくいいコクが生まれます。
金時草の主な食べ方
一般家庭では、よく「酢の物」にされます。さっと湯がくとぬめりが出ます。
あっさりしててクセもそれほどありません。さわやかで、食べやすいです。
葉一枚一枚の天ぷらもおすすめです。さきほどの酢の物の味わいから一変、サクッ、パリッとしてて香ばしく、とても上品な側面が表れます。ほんの少しあら塩、または天つゆとよく合います。
ともに金沢の料亭で出てくる立派な一品です。
女性に嬉しい栄養素が豊富
金時草は、加賀野菜の中でも1位2位を争う、美容系栄養素を多く含む食材です。
金時草100gに、赤ワイン1L分のアントシアニン、レタス1.4個分の食物繊維、山芋やオクラのような粘り成分を含み、ギャバは玄米の2倍、鉄分・カルシウムはほうれん草の4倍、ビタミンAは人参の6倍。これだけの豊富な栄養素を含みます。
かつて、沖縄では「ハンダマ」と呼ばれ、不老長寿の葉とされていました。九州で「水前寺菜」と呼ばれていたころは、民間療法によく用いられた薬草でした。
金時草は、伝統野菜らしさを存分に発揮した、女性にとても嬉しい野菜です。
より美しい金時草を届けるために
金時草は、色が命。金時草の粘り、味、風味は色の良さに比例します。
金時草の収穫が終わる10月20日前後、株をおこしてハウスに入れ、冬を越します。4月20日ごろ、ハウスの中で苗を作り、外が温かくなってきたころに植えます。光と風をたっぷり与えることで、「高く」ではなく「広くのびのびと」育ちます。
いい色を出すには寒暖差が必要なため、主に金沢の標高が高い里山で栽培されています。
朝、夜露がある時に収穫のタイミングをうかがいます。うまくいけば、艶があってピシっと引き締まった金時草が採れます。
金時草の今
日常の食材の一つとして、特に夏場はよく売れます。主婦がお買い物の時に、片手でさっとかごに入れる姿が日常的に見られます。
調理方法はそれほど難しくなく、ホウレン草や小松菜など緑色の葉物野菜とは異なるさわやかな味わいがあるからでしょう。
金沢では、金時草は大半の伝統野菜のように割高ではなく、特に旬の夏場であればリーゾナブルな価格で手に入ります。金時草は、金沢の日常的な食材として今でも当たり前のようにあり続けています。
まとめ
金時草は紫色と緑色が特徴の葉物野菜で、加賀野菜15品目の一つ。クセが少なくて食べやすく、一般的には酢の物やてんぷらにして食べられます。含む栄養素の種類は加賀野菜の中でも群を抜き、女性に嬉しい栄養価がふんだんに含まれています。
金沢市では今でも日常的な野菜として、ごく当たり前のようにあり続けています。